遺書1

2018年も一週間以上が経ち町を取り囲む新年のムードも次第になくなっている。

お正月という雰囲気や存在がそうとう好きだったんだけど、いつのまにか跡形もなく消え始めている。

思い返せば全部そうだった、わたしが気に入るものは、わたしの知らない間にゆっくり消えていくものばかりだ。

このままここにずうっとあり続けたならどれだけいいだろうとは思わない。

たぶん、消えていく、刹那的な、泡沫的な幸せの像をいつまでも追いかけ続けるのが好きなんだろうと思う。

 

関わる人全てに愛されたいと思いながらそれが普通だと思いながら生きてきたので

何ひとつ不思議がったことはなかったのだけれど、

最近ようやくこの歪んだ生き方に無理が生じ始めてちょっとだけほっとしている。

このままいくと歪んだ公衆オナペットとして名を馳せちゃうところだったかもしれないというのは冗談ということにしておきたい。

 

遺書1

 

友人の日記に触発されたので私もどうせ続かないけど

日記を始めてみようと思う。

どうせ続かないけど。

自分語りが大好きなはずなんだけど言葉にしようと意気込むと

あんまりうまいこと頭がすべらない。

相槌とか相手がいるっていう空間は、あるいみ潤滑油なのだろう。

一人じゃなんにもできない。

わたしの脳みそはそれくらいポンコツだ。

こんな簡単なことにも大学生になるまで

気付かなかったのである。

PM2.5なりオゾン層のかけらなり何なりとりあえずたぶん

小さい頃から何かにやられてる。

戦時中亡くなったいわれのない天才のかわりに死ねなかったことが

非常に残念でならない。

 

せっかく誰にも見せない(見せるとしてもひとりきりの)日記なので

昨年のこと。

 

  1月  ARTOU。多忙すぎて精神状態が不安定。K君に助けてもらう。

  2月  恋人との旅行。A君と仲良くなる。世界が崩壊し始める。

  3月  恋人が卒業。遠距離恋愛。世界完全崩壊。性的接触。

  4月  K君とA君と3人で行動することが増える。演劇。

  5月  よく覚えてない。上半期は、自分のせいで、ずっと病んでいた。

  6月  東京に行く。恋人ことが好き。免許合宿山形。毎晩吐いていた。

  7月  N君に助けてもらう。性的接触。世界はもう壊れてる。

  8月  恋人帰省。Jや、A君と遊ぶ。幸せな世界はここで終わる。 

  9月  罰が当たる。性的崩壊3、警察、レイプ、携帯。東京九州旅行。

10月  罰。警察、事故。Jとさいごの日々。ずっと感覚が麻痺してる。

11月  A君と京都。事故後何かが欠ける。混ざって、溶ける。

12月  心が死んで世界が壊れて恋人と別れる。ダメ人間年越し。

 

振り返ってみて忘れてたことや

どうでもいいことをいろいろと思い出した。

私はこうしてみるとやっぱり死んだほうがいい気がする。

 

高校のころの自分が笑っている。

大人になったつもりかよと。

あのころから何も変わってないし、抜け出せてない。

いつも寂しいし、いつも可愛がられたい。

自分の中にも自分が3人くらい常にいて、気持ちが悪い。

摂食障害で生理がこない。

頭が悪くて処理が追いつかない。

一瞬もひとりになりたくない。

Jに会いたい。

瀕死のA君に今朝もポカリとウィダーを買っていった、

 

アンチ・VJというめちゃくちゃこわい

プロジェクションマッピングを見せられた。

メディアファサードというらしい。

泣きそうになった。

 

大きな音がこわい。

予測のつかない幾何学の動きがこわい。

喪失がこわい。

無関心がこわい。

おとながこわい。

こどもがこわい。

夕暮れがこわい。

朝がこわい。

かみなりがこわい。

びょうきの人がこわい。

大切なひとがくるしんでいるのがこわい。

おばけがこわい。

血がこわい。

高いところがこわい。

おんなのこがこわい。

男性がこわい。

手がこわい。

さわられるのがこわい。

涙がこわい。

こわいことだらけな自分がこわい。

なにがこわいかわからなくなってきていてこわい。

 

 

この世界から消えるならせめて晴れの日うつくしい晴れの日、

あるいは静かな雨の日。

いちご味の飴玉が水たまりに落ちているときに。

まだ夜は明けない。